Chiba, Japan — 2026

森の幼稚園

Forest Kindergarten

築50年近くを数えるこども園の、新築移転プロジェクト。延床面積1,000㎡を超える「大規模木造」に該当するため相応の防火性能が求められるが、燃え代設計を採用することで木構造の一部を現しとし、木のぬくもりを感じられる空間とした。

建築そのものを「森」として捉えた、「森の幼稚園」である

保育室は建物の周囲にぐるりと輪状に配置し、その中央に「まんなかホール」と呼ぶ大空間を設けた。ホールを囲むように立ち並ぶのは、燃え代設計による大断面の木材を活かした13本の「ツリートラス」。樹木を思わせるその構造体が無柱の大屋根を支え、園の中心に森のような風景をつくり出している。

保育室は少しずつずらしながら配置され、そのずれによって生まれる内外の余白を、子どもたちの遊びと学びの場として活用した。屋外にはテラス、築山、すべり台、水遊び場を設け、屋内にはツリートラスの間を縫うように、丸太のトンネル、ツリーハウス、森の抜け道、ボールの池、よちよち広場などを散りばめた。森の中を自由に探検するように、子どもたちが好奇心の赴くまま動き回り、遊びを通して社会性や身体性を自然に育んでいける環境を、建築全体に織り込んでいる。

近年、最高気温30℃を超える真夏日は20年前の約2倍に増加し、猛暑によって屋外遊戯が制限されることは、幼児教育の現場における大きな課題となっている。本計画では、この課題に対して屋外と屋内の双方に「森」を展開した。天候に左右されることなく、雨の日も晴れの日も、子どもたちが森を散策するように遊び、学び、育つことのできる場所。

Project Information

所在地千葉県千葉市
竣  工2026年3月
用  途幼保連携型こども園
敷地面積3,804.11㎡
建築面積1,136.84㎡
延床面積1,108.10㎡
構  造木造(準耐火構造、燃え代設計)
構造設計田中哲也建築構造計画
設備設計武井設備研究所
施  工株式会社山田工務所
カーテンデザインTalking about Curtains 佐藤未季 + 441 吉井隆祐
撮  影エスエス 中尾孝佑