用 途 :道の駅
敷 地 :鳥取県東伯郡北栄町
構 造 :木造
建築面積 :1,600㎡
敷地面積 :10.7ha
設計協力 :アーキヴィジョン広谷スタジオ・尾崎設計事務所
構 造 :山田憲明構造設計事務所
設 備 :総合技研設計
鳥取県の中央に位置する北栄町は東西約12キロに伸びる北条砂丘を有し、町の1/3を砂丘の砂地が占める日本でも珍しい地質に恵まれた町である。日本で唯一のオートキャンプ場を併設した道の駅北条公園の既存施設の老朽化に伴い、建て替えのプロポーザルが開かれた。唯一無二の魅力になりえる北条砂丘の魅力を徹底的に楽しみ尽くす、北栄町ならではの道の駅を提案した。建物を敷地の北側に寄せ、山陰道を挟んだ北側のオートキャンプ場との関係性を強め、同時に日本海からの強い北風から守られた南側に、子供達がのびのびと遊べる芝生広場を設けている。山陰道からの視認性も上がり、集客につなげる配置となっている。緩やかなカーブを描く3つの屋根は鳥取市、米子、倉吉の異なる3方向からの利用者を迎え入れ、どの方向にも開いた造りとした。屋根の折り重なる姿は砂丘の稜線を彷彿させる。
道の駅の中心には、砂遊びを通して子供たちが学ぶ「砂育」の場となる砂の広場を設けた。砂の広場を中心とし、砂アートの壁画、親御さんの交流が生まれる子育てカフェ、ワークショップや交流など、多目的なマルチプレイエリアとなる。砂地の魅力を詰め込んだ、子供から子育て世代、高齢者まで多世代にわたってゆっくりとくつろぐことができ、地域の誇りとなる北栄町らしい道の駅とした。